当社は1978年創立以来40年以上に渡り様々な環境問題に取り組んでまいりました。設立当時は大気汚染、水質汚濁、騒音振動などの生活環境問題への対応が主な業務でしたが、時代とともに変化し顕在化する環境問題、動植物等の自然環境、アスベスト、廃棄物、環境DNAなどにもいち早く積極的に対応し、多くの問題解決に関わってきました。 その結果として、多様な環境問題に対応できると社会的認知を得ることができました。当社は今後も、社会問題、環境問題へいち早く対応することを企業理念とし、今までの環境問題に加えて、グローバル化、複合化によって、より多様化の進む新たな環境問題にも積極的に取り組み、北陸をはじめ全国でも活躍できる企業へと発展したいと活動しています。 これまで業務を通じ、育てていただいことに感謝申し上げますとともに、今後も初心を忘れず、努力を重ねて参りますので、より一層のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
水質調査では水質汚濁防止法に係る特定施設からの排水、条例に係る指定施設からの排水、河川・地下水等の環境水、工業用水、特定建築物飲料水など、様々な水質の調査・分析・評価を行います。
河川の環境保全の観点から行われる水質検査や、広域地下水流動系を対象にその態様を把握するための地下水の水質検査を実施します。
水産、水浴、環境保全などの環境基準に基づいた検査
水道法の規制を受けない飲用井戸の水質検査
店舗や事務所などの特定建築物を対象に水道法に基づいた検査
店舗や事務所などの特定建築物を対象に水道法に基づいた検査
銭湯、温泉、スポーツ施設の浴場など公衆浴場における水質検査
冷却水、工業用水、ボイラー水などの腐食や水垢等の付着物の検査
工場、浄化槽、下水道などの排水基準に基づいた検査
大気悪臭調査では、ボイラー、焼却炉など大気汚染防止法に基づくばい煙発生施設から排出されるガスの測定、さらに周辺の環境大気中の窒素酸化物、粉じん等の有害物質の測定を行います。また、悪臭測定は規制地域内にあるすべての工場や事業所を対象に、排出される悪臭物質及び臭気指数の測定を行います。
大気汚染の原因物質や風向風速等の気象を対象に測定
ボイラーや焼却施設の排出ガスを採取し、硫黄酸化物、窒素酸化物、ばいじん、有害物質の濃度や排出量を測定
工場や事業場から発生する特定悪臭物質の測定
工場や事業場から発生する特定悪臭物質の測定
室内空気環境測定では、シックハウス症候群の原因物質である、ホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOC)等の室内空気中の化学物質濃度を測定します。新築・改修後の公共建築物から一般住宅、さらに学校など様々なご要望に対応いたします。
24時間設置し室内の化学物質の平均濃度を測定
気温の高い時間帯に30分設置し室内の化学物質の最高濃度を測定
石綿(アスベスト)調査では、建材中の石綿含有分析(定性・定量分析)、空気中の石綿粉じん濃度測定、建築物調査、そして改修・解体作業に伴う石綿建材使用状況の事前調査を行います。石綿調査は大気汚染防止法、石綿障害予防規則に基づき調査を行います。
大気汚染の原因物質や風向風速等の気象を対象に測定
鉄骨の梁や柱などへ吹付けられることが多い石綿
解体や改修工事の際に義務付けられている石綿含有建材の使用状況を確認
室内外で一定量の空気を吸引し、浮遊している石綿を捕集し測定
作業環境調査では、労働安全衛生法に基づき、鉱物性粉じん、特定化学物質、金属類、有機溶剤の4項目について作業環境測定を行います。また、測定結果に基づき、職場環境の維持・改善に向けてアドバイス意を行います。
作業場内の空気を1時間吸引して粉じんを捕集し測定
加工、粉砕、切断、印刷、洗浄などの屋内作業の騒音の測定
溶接時に発生する溶接ヒュームを個人サンプリングにより測定
ごみ質調査では、自治体(ごみ処理施設、最終処分場等)、民間事業場、研究施設、建築・工事現場等から排出される廃棄物などについて、試料の採取、調整、分析までの一貫した調査はもちろん、分析などの部分的な作業も行っています。
ごみ処理場のピットから取り出したごみを四分法で5~10kgの試料をサンプリング
乾燥後、資料を6分類して重量や容積の組成を分析
種組成分析後、可燃物を裁断し、強熱減量により可燃分の量を測定
漂着ごみ調査では、海辺の汚染実態を把握するため、海岸に打ち上げられた「漂着ごみ」の組成を調べます。
星稜大学池田研究室と協力して調査を実施
回収したごみの重量や容積、個数や種類、組成、国籍を調査
海岸には流木や漁具の他、国内外からペットボトルなどの様々なごみが漂着しています。
施設機能診断でば、ごみ焼却施設の長寿命化対策のために施設の機能診断を行い、各設備の余寿命推定算出や診断結果に基づく保全計画、改善提案、延命化対策等の提案を行います。
ごみ処理場のピットから取り出したごみを四分法で5~10kgの試料をサンプリング
主要なごみ処理施設での実績に基づいて対策を提案
廃棄物調査では、廃棄物処理法、海洋汚染防止法の対象となる廃棄物(燃え殻、汚泥、廃油、廃プラスチック等)の試料採取、分析を行っています。
下水処理場や食品工場等の有機汚泥、工事現場等の無機汚泥の分析
変圧器や安定器に使用されているPCBの有無の分析、処理方法の提案
ごみ処理施設の残渣を乾燥させ、不燃物を除いた未燃焼成分を計測
土壌汚染調査では、対象となる土地が有害な物質によって汚染されていないか調査を行います、有害な物質が使用されている施設、または過去に使用されていた施設における調査もさることながら、土地の売買で何かしらの不安要素がある場合においても、土地の経歴や用途などを細かく調査し、その結果から適切な調査計画を率ア因子、現地土壌採取・分析・調査結果報告・対策立案・対策実行を一貫して行います。
重金属や農薬、PCBなどの不揮発性の物質が対象の場合は、まずは表層の土壌を採取し成分を分析します。
揮発性の物質が対象の場合は、まずは土壌から発生するガスを採取し分析
現地調査に先立ち計画を立案・提案し、調査に着手
底質調査では、海域、港湾、河川、湖沼などの水底の土砂やヘドロ等を埋め立てや海洋投入処分する場合に必要となるダイオキシン類、PCB、水銀等の有害物質の含有量を調査します。
採取した土砂を持ち帰り、有害物質の含有試験を実施
エクマンバージ採泥器を用いて水底の土砂を採取
騒音・振動調査では、工場、建設工事、道路(自動車)、鉄道(新幹線等)などにおける騒音・振動・低周波音調査を行います。必要に応じて原因特定のための周波数分析、予測・評価、対策検討を行っています。
道路・沿道状況を考慮して、測定日や測定時間、地点などの調査計画を提案の上、測定を実施します。対策検討が必要な場合は、交通量や車種、速度などの調査と周波数分析なども行います。
建設現場との位置関係などを考慮して調査を実施
延伸が進む北陸新幹線などの軌道騒音についても対応
工場との位置関係などを考慮して調査を実施
幹線道路の50m範囲にある住居等の騒音レベルを把握・評価
周波数測定から原因となっている周波数を特定し対策を検討
低周波音調査では、一般的な可聴域である20Hz~20kHzのうち、100Hz以下の低い周波数帯の音を対象に行います。低周波音は忍耐に対して生理的・心理的な影響、建具等に対する物的な影響等があります。低周波音対策は、音圧レベルと周波数の組み合わせにより原因解明を行い対策を提案します。
低周波音は様々な原因が重なり発生するため専門的解析が必要
自然環境調査では、動植物(鳥類、魚類、両生類・爬虫類・哺乳類、昆虫類、土壌生物、定性生物、プランクトン、植物等)を対象とした自然環境調査を実施し、その調査結果を同定、評価し、環境保全対策を提案いたします。
生育種を調べる植物相調査、植生図を作成する群落組成調査、重要種の生育状況調査を実施します。
捕獲罠、無人撮影、フィールドサインなど調査対象に応じた方法で実施
スウィーピング、ライトトラップなど、様々な方法で実施可能
投網やかご網など魚類や生息環境に応じた機材を用いて調査を実施
スポットセンサス、定点観察、音声録音など対象種に応じた調査を実施
環境アセスメントは事業実施前に調査・予測・評価を行うことにより事業による影響を最小化するための仕組みで、生活環境・自然環境に係る多くの環境項目を対象とします。法や条例で定められた事業を対象にして実施するアセスや事業者の判断で実施するミニアセスがあり、当社では調査計画の立案から調査・予測・評価を行うとともに、関係機関との協議から地元説明まで対応いたします。
環境影響評価法による対象事業
砂防堰堤、ほ場整備、ごみ処理施設などの公共事業や風力発電などの民間開発事業に対する環境アセスメントを実施します。
発生要因を調査し低減に必要となる防音壁の構造・高さなどを提案
道路側溝に落ちた生物が這い出せる構造や形状を提案
動物の安全な道路横断が可能な対策を提案
環境学習では、子供たちに環境への関心を高めてもらえるように、学校行事や野外観察会などで安全で楽しく学べる企画や体験内容を提案し、そのために必要な専門スタッフを派遣し現地での指導などを行います。
捕獲方法の指導、捕獲用具や同定のための資料の準備、観察や同定作業に必要なテーブルやテントなどの資機材の準備、事前の採捕許可申請等、環境学習の運営をサポートします。
環境関連のイベントへの参画を通じて、当社の環境に対する取り組みの紹介などを行っています。
地方公共団体主催のイベント等への参加により社会貢献活動にも取り組んでいます。
環境DNA とは河川や湖沼などの環境水に存在する生物由来のDNA のことで、環境DNA を解析することで、そこに生息する生物の種類や生物量の推定が可能です。この環境DNA 解析には、全ての魚類を対象に生息種を明らかにする『網羅的解析』、特定の魚類を対象に生息の有無や生物量を明らかにする『種特異的解析』、同じ種の中での個体ごとの違いを調べる『遺伝的多様性解析』があり、当社では以下のサービスを提供いたします。
多人数で行う従来の捕獲調査に対し、環境DNA 解析の現場作業は環境水を1ℓ採水するだけです。
PCRで増幅した対象種のDNAを分離
分離したDNAを染色しDNAの有無を確認
塩基配列を比べて目的のDNAを増幅するプライマーを設計
DNAの増幅と定量により種の在不在を判定
塩基配列の解読